【サイコ】×【サスペンス】 『アメリカン・サイコ』
どんな映画??
見るものを試す挑発的な作品
主人公を通して現代人の俗っぽさを皮肉りまくる
ストーリー
パトリック・ベイトマン(クリスチャン・ベール)は27歳の若者でありながら、ウォール・ストリートの金融会社で副社長をしている。おまけにハンサム、高学歴で社長令嬢の婚約者までいる。
そんな若くして成功したベイトマンであるが、彼には夜の顔があった。
なんと、彼の正体は殺人鬼だったのだ。
ベイトマンは自分の欲求を満たす為に、夜な夜な行きずりの相手やホームレスといった身元が割れにくい相手を対象に殺人を楽しんでいた。
しかし、段々と殺人衝動はエスカレートしていき、しまいには自分でもコントロールが出来なくなっていく。
感想(ネタバレあり)
現代人の俗っぽさ皮肉った作品。
職業、地位、住んでいる場所、更には名刺まで他人を判断する物差しとして使うベイトマン。彼ほど極端ではないが、自分にも身に覚えはある。(やった側、やられた側両方の意味で)
結局、空想だったのか現実だったのかはっきりしないラストであったが、私は空想だと思う。
なぜなら、どこまでも俗物のベイトマンには殺人は出来ないからだ。もしバレた場合、今まで築き上げてきたものを全て失うことになる。
だから、空想といった疑似体験で殺人衝動を満たすしかない。我々が、TVの旅番組やグルメ番組をみて満足する様に。
現実に起きたことだとすると、死体の山はどこにいったのか、アレンの家にいた女性は誰か、なぜ弁護士は嘘をついたのか、ヘリコプターまで出動したのになぜ問題にならないのか、いろんな疑問が残る・・・それはそれで、面白いけど。